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2015年7月31日ー心に残る本「地獄と極楽」

 部屋の整理をしている。そこで、大量の、「書きぬき」をしたノートをどうするか、迷っている。他の人には全く価値のないものだろうが、自分にとっては、数十年前の自分と言うものを思い出す(新たに知る?)手がかりである。
 今は、読んだ本で心に残った言葉は、ページに紙を挟んで、時々見返し、自分の中に残ったと思ったら、本を棚に並べたり、片付けたりしている。昔は、こうして書きぬいていた。若い頃の私は今以上に、さんざん失敗をしていたのだが、一方ではこんな風にまじめだったのだな、とも思う。そして、今読んでも、なかなかいい言葉を書きぬいている。
宮城顗(みやぎしずか)著『地獄と極楽』より
 「そこに廻心ということがおさえられてあるわけでございます。その廻心とは、ただ悪いことをしたというような、自分のしたことを悔いているということではない。私の在り方、私が生きているそのこと、私の生存の罪というものに頭を下げるということです。どこまでも矛盾を抱えたものであるという事実に頭が下がったということです。
 悪いことをしましたと、悪いことを公開するのではない」
「仏教にありましては、無自覚と言うこと、そのことがもっとも深く畏れられるのです。われわれが自らの在郷を知らないということ、そのことはすなわち、自分の生命と言うものをほんとうに生きていないということであり、自分の人生を、空しく自分の思いによって流しているということになるのであります。自らの罪が自覚しえないということが、もっとも深い畏れなのです。
「地獄の深さとは、私どもの無明性の深さであり罪を知らざることの深さなのです」

この本は、30年くらい前、お寺で紹介してもらったものなので、当時は一般には手に入りにくかったのではないだろうか。今、こうしてだれでも注文できるようになっている。感慨深いものがある。
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